平成22年度 秋期 午前 問41
セキュリティ
公開鍵暗号方式に関する問題
公開鍵暗号方式によって,暗号を使って *n* 人が相互に通信する場合,異なる鍵は全体で幾つ必要になるか。ここで,公開鍵,秘密鍵をそれぞれ一つと数える。
- アn+1
- イ2n
- ウn(n−1)/2
- エlog₂ n
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✓ これが正解イ2n
解説
1人が2本持つので、全体で 2n 本です。
公開鍵暗号方式で鍵の数を数えるときは、鍵がどこに付くのかを先に決めると道が定まります。判定の軸は、鍵が一人ひとりに付くのか、それとも通信する二人ごとに付くのかという一点です。この方式では、鍵は人のほうに付きます。各人が、誰に見せてもかまわない鍵と、自分だけがしまっておく秘密鍵を一組ずつ用意します。相手が何人いても、この一組で足ります。送りたい人は受け取る人が公開している鍵で中身を隠し、受け取った本人だけが手元の鍵で元へ戻せるからです。設問は公開鍵と秘密鍵をそれぞれ一つと数えると断っていますので、一人あたり二本、人数が n なら全体で 2n 本になります。人数に比例して増えるだけなので、増え方はまっすぐです。千人が参加しても二千本で済みます。鍵を人のほうに付けたことで、参加者が増えたときの負担が跳ね上がらなくなった、というのがこの方式の値打ちそのものです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アn+1:全員で共有する一本に、各人の一本を足したような見た目をしていますが、そうした配り方をする仕組みがありません。並びとしてもっともらしいだけで、どの数え上げからも導けない値です。
- ウn(n−1)/2:n 人から二人を選ぶ組合せの個数にあたり、同じ鍵を二人で分け合う方式で必要になる本数です。相手ごとに一本ずつ用意する形なので、参加者が増えると二乗の勢いで膨らみます。
- エlog₂ n:対象が半分ずつ絞り込まれていく処理の手間を表すときに現れる形です。設問が示した数え方をどうたどっても、本数がこの形になる筋道は見当たりません。
この問題の用語
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 秘密鍵持ち主だけが手元に隠しておく鍵で、公開鍵と対になります。これが他人に渡ると、なりすましも盗み見も止められません。
出典:平成22年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問41
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前 問38:OCSPを利用する目的(秘密鍵)
- 令和6年度 秋期 午前 問44:DNSSECの仕様(秘密鍵)
- 令和6年度 春期 午前 問38:公開鍵暗号方式に関する問題(公開鍵暗号方式)
- 令和5年度 秋期 午前 問45:DNSSECについての記述(公開鍵暗号方式)
- 令和2年度 10月 午前 問42(公開鍵暗号方式)
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