保守・廃棄|エンベデッドシステムスペシャリスト試験
この分野には 2問あります。くり返し出ているものから並べています。
問題が多い回は令和7年度 秋期(1問)・令和6年度 秋期(1問)です。
部品の故障から見るか、要素の関わり合いから見るか
システムを長く安全に使い続けるための解析手法は、どこを起点に考えるかで区別します。部品の故障から全体への影響を見るのか、起きてほしくない事象から原因をさかのぼるのか、要素どうしの関わり合いを見るのかという違いです。
FMEAは故障モード影響解析とも呼ばれ、まだ起きていない故障を前もって洗い出す手法です。システムを構成要素に分け、それぞれに起こり得る故障の形である故障モードを挙げ、全体への影響度を評価して重要なものから対策します。部品から全体へ向かう、下から上への解析です。
FTAは、起きてほしくない事象を頂上に置き、その原因となる事象を論理記号でつないで木構造に展開する、上から下への解析です。HAZOPは、設計の意図からのずれを、なし、多い、少ないといったガイドワードを当てはめて洗い出し、危険の要因を探る手法です。
STAMPは、事故を部品の故障の連鎖ではなく、構成要素の間の相互作用が適切に制御されなかった結果として捉える考え方です。これに基づくSTPAは、制御の構造を図に表し、危険な状態につながる制御の誤りとその要因を洗い出します。個々の機器は壊れていないのに想定外の関わり合いで事故が起きる場合には、こちらが向いています。
起きた故障の原因を掘り下げる手法もあります。なぜを繰り返して根本の原因に迫るのがなぜなぜ分析、故障を発生した工程や箇所ごとに分類して、改善すべき所を絞り込む分析もこちらの側です。予防のための解析か、発生後の原因追究かで区別します。
この分野で出た問題
- 令和7年度 秋期 問19あるIoTのシステムで発生した事故の原因は,システムの構成要素である機器の故障ではなく,複数の構成要素間の想定されていない相互作用であると判明した。再発防止策の一つとして導入する安全性解析の手法に,次の要件が求められた。導入する手法として,適切なものはどれか。
- 令和6年度 秋期 問19故障の予防を目的とした解析手法であるFMEAの説明はどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 2年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。