第40回 午前 問34
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
呼吸器系の疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1COPDでは、吸気時に口すぼめ呼吸がみられる。
- 2小児の気管支喘息は、内因性が多い。
- 3誤嚥性肺炎は、上葉に多い。
- 4アスペルギルス肺炎は、細菌が原因である。
- 5肺がんでは、病期分類にTNM分類を用いる。
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✓ これが正解5肺がんでは、病期分類にTNM分類を用いる。
解説
肺がんの病期分類には、TNM分類が用いられます。
がんの病期(ステージ)を決める方法として広く使われているのがTNM分類です。Tは原発巣の腫瘍の大きさと広がり、Nは所属リンパ節への転移の有無と範囲、Mは遠隔転移の有無を表し、この3つを組み合わせて病期を決めます。肺がんでもTNM分類で病期を判定し、治療方針の選択や予後の見通しに用います。したがって、この記述が当てはまります。
ほかの記述を見ると、COPDでみられる口すぼめ呼吸は、息を吐くときに口をすぼめて気道内の圧を保ち、気道がつぶれるのを防ぐ呼吸法です。吸気時ではなく呼気時に行います。小児の気管支喘息はダニやハウスダストなどのアレルゲンに対するIgE抗体が関わる外因性(アトピー型)が多くを占めます。誤嚥性肺炎は、重力の影響で背中側や下葉に起こりやすく、特に右下葉に多くみられます。アスペルギルス肺炎は真菌(カビ)のアスペルギルスによる感染症で、細菌が原因ではありません。
TNMは腫瘍・リンパ節・遠隔転移の頭文字、と意味で覚えておくと、ほかのがんの問いにも応用できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1COPDでは、吸気時に口すぼめ呼吸がみられる。:口すぼめ呼吸は、息を吐き出すときに口をすぼめて抵抗をつくり、細い気道がつぶれるのを防ぐ呼吸です。COPDの患者が行うのは吸うときではなく吐くときです。
- 2小児の気管支喘息は、内因性が多い。:小児の気管支喘息では、ダニなどのアレルゲンに対してIgE抗体ができるアトピー型が大部分を占めます。外からのアレルゲンが関わる外因性が多く、アレルゲンがはっきりしない型の割合は成人の方が高くなります。
- 3誤嚥性肺炎は、上葉に多い。:誤嚥したものは重力に従って下に落ちるため、誤嚥性肺炎は肺の下葉、特に気管支の走り方の関係で右下葉に起こりやすくなります。上葉に多いのは結核などです。
- 4アスペルギルス肺炎は、細菌が原因である。:アスペルギルスは真菌(カビ)の一種で、免疫が低下した人などに肺の感染症を起こします。細菌ではないので、治療にも抗菌薬ではなく抗真菌薬が使われます。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問34(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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