第40回 午前 問32
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
神経系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1外頸動脈は、脳に血液を供給する。
- 2くも膜と軟膜の間は、脳脊髄液で満たされる。
- 3視覚野は、前頭葉にある。
- 4視床下部には、血管運動中枢が存在する。
- 5自律神経系の節前ニューロンの神経伝達物質は、ノルアドレナリンである。
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✓ これが正解2くも膜と軟膜の間は、脳脊髄液で満たされる。
解説
くも膜と軟膜の間のくも膜下腔は、脳脊髄液で満たされます。
脳と脊髄は、外側から硬膜、くも膜、軟膜の3層の髄膜に包まれています。くも膜と軟膜の間はくも膜下腔と呼ばれ、脳室の脈絡叢でつくられた脳脊髄液が流れて満たしています。脳脊髄液は脳を浮かべて衝撃から守るクッションの役割を果たします。したがって、この記述が当てはまります。くも膜下腔にある血管が破れたものがくも膜下出血です。
ほかの記述を見ると、脳に血液を送るのは内頸動脈と椎骨動脈で、外頸動脈は顔面や頭皮など頭の外側に血液を送ります。視覚野は後頭葉にあり、前頭葉には運動野などがあります。血管運動中枢は延髄にあり、呼吸中枢などとともに生命維持に関わります。視床下部には体温調節や摂食などの中枢があります。自律神経系の節前ニューロンの神経伝達物質は、交感神経でも副交感神経でもアセチルコリンです。ノルアドレナリンは主に交感神経の節後ニューロンで使われます。
髄膜は外から硬・くも・軟の順、脳脊髄液はくも膜の下、と並び順で覚えると位置を取り違えにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1外頸動脈は、脳に血液を供給する。:外頸動脈は、顔面、頭皮、頸部などの頭蓋の外側に血液を送る動脈です。脳そのものに血液を供給するのは、内頸動脈と椎骨動脈の2系統です。
- 3視覚野は、前頭葉にある。:目から入った視覚の情報は、視神経と視床を経て大脳の後ろ側にある後頭葉の視覚野に届きます。前頭葉は運動や思考に関わる領域で、視覚野はありません。
- 4視床下部には、血管運動中枢が存在する。:血管運動中枢は、心臓の働きや血管の収縮を調節する中枢で、呼吸中枢と並んで延髄にあります。視床下部にあるのは、体温調節や摂食、飲水などの中枢です。
- 5自律神経系の節前ニューロンの神経伝達物質は、ノルアドレナリンである。:神経節でシナプスをつくる最初のニューロンは、交感・副交感の別を問わずアセチルコリンを使います。ノルアドレナリンを放出するのは、交感神経で臓器に直接つながる後半の神経です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問32(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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