平成23年度 特別 午前 問1
基礎理論
算術演算に関する問題
整数 A を整数 B で割った余り rem(A,B) が次のとおり定義されているとき,適切な式はどれか。
〔rem(A,B) の定義〕
rem(A,B) は,除数 B と同じ符号をもつ整数又は 0 であり,その絶対値は,B の
絶対値よりも小さい。ある整数 N を選ぶことによって,
A=B×N+rem(A,B)
が成立する。- アrem(11,5) = 2
- イrem(11,-5) = -1
- ウrem(12,-5) = -3
- エrem(-11,5) = 1
答えと解説を見る
✓ これが正解ウrem(12,-5) = -3
解説
12=-5×(-3)+(-3) が定義の三条件を満たします。
余りの決め方が設問の中に全部書いてありますので、学校で身につけた感覚ではなく、そこに置かれた条件だけで判定します。条件は三つあります。一つ目は、余りの符号が除数と同じであること、またはゼロであること。二つ目は、余りの絶対値が除数の絶対値より小さいこと。三つ目は、ある整数を一つ選べば、割られる数が除数とその整数の積に余りを足した形で表せることです。この三つ目が最初のふるいになります。等式を立てて掛ける相手を求め、それが整数にならなければ、その式は定義に合いません。正解の式で順に確かめます。12を-5と掛ける相手の積に-3を足した形とみると、積の部分は15になりますから、掛ける相手は-3で整数です。符号を見ると、余りの-3は除数の-5と同じく負です。絶対値を見ると、3は5より小さいです。三つとも通りましたので、この式は定義どおりに成り立っています。整数どうしの算術演算のうち、余りの扱いは流儀が割れるところです。余りの符号が割られる数ではなく除数に付いていく流儀があり、この設問はその流儀を採ると宣言しています。だから設問はわざわざ定義を置いています。定義が書いてある問いは、暗記した性質を当てはめるのではなく、書かれた条件を一つずつ照合するのが確実です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アrem(11,5) = 2:11から2を引くと9が残り、これを5で割ると1.8ですから、掛ける相手が整数になりません。正しくは11を5と2の積に1を足した形で表せて、余りは1です。
- イrem(11,-5) = -1:11から-1を引くと12が残り、これを-5で割ると-2.4ですから、掛ける相手が整数になりません。11は-5と-3の積から4を引いた形になり、余りは-4です。
- エrem(-11,5) = 1:-11から1を引くと-12が残り、これを5で割ると-2.4ですから、掛ける相手が整数になりません。-11は5と-3の積に4を足した形になり、余りは4です。
出典:平成23年度 特別 応用情報技術者試験 午前 問1
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)