平成21年度 春期 午前 問5
基礎理論
漸化式に関する問題
次の数式は,ある細菌の第 n 世代の個数 f(n) が 1 世代後にどのように変化するかを表現したものである。この漸化式の解釈として,1 世代後の細菌の個数が,第 n 世代と比較してどのようになるかを説明しているものはどれか。
f(n+1) + 0.2 × f(n) = 2 × f(n)
- ア1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の 1.8 倍に増える。
- イ1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の 2.2 倍に増える。
- ウ1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の 2 倍になり,更に増殖後の 20%が増える。
- エ1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の 2 倍になるが,増殖後の 20%が死ぬ。
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✓ これが正解ア1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の 1.8 倍に増える。
解説
式を並べ直すと次世代は1.8倍と一意に決まります。
漸化式の意味を読むには、まず f(n+1) を単独で残す形へ式を組み替えます。両辺から 0.2 × f(n) を引くと、f(n+1) は 2 × f(n) から 0.2 × f(n) を引いた値と等しくなります。同じ f(n) を係数の引き算にまとめ直すと、次の世代の個数は前の世代の 1.8 倍だ、という関係に整います。ここで確認しておくべきは、この式が示しているのは変化の結末そのものだという点です。増える段階と減る段階を心の中で順に思い浮かべても構いませんが、最終的に得られる比率は式の変形から一意に決まり、係数どうしを引き算した値がそのまま倍率になります。したがって、次の世代の個数は前の世代の 1.8 倍に増える、と読み取れます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の…:次世代は 2.2 倍になると述べています。式を並べ直しても係数は 1.8 に整うので、2.2 という値にはなりません。2 と 0.2 を足し合わせる根拠も式には見当たりません。
- ウ1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の…:前世代の 2 倍になった後で、増殖後の個数の 20% がさらに増えると述べています。その読み方では 2 × 1.2 で 2.4 倍になり、式から整う 1.8 倍とは合いません。
- エ1 世代後の個数は,第 n 世代の個数の…:前世代の 2 倍になった後で、増殖後の個数の 20% が死ぬと述べています。その読み方では 2 × 0.8 で 1.6 倍になり、式から整う 1.8 倍とは合いません。式の 0.2 × f(n) は、2 倍にした後の個数ではなく前の世代の個数にかかる分です。
出典:平成21年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問5
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